EA開発小話

【EA小話】RSIのEAを作ろう第1回

皆様こんにちは~

本日は、EA小話の更新です。
今回のテーマは”RSIのEAを作ろう”です。
作ろう!といっても、プログラミングの仕方を解説するわけではなく、
よくあるRSIの手法でEAを作ったらどうなるのか?
といった観点でシャチ丸が検証した結果を共有していこうと思います。

まずRSIですが、Relative Strength Indexの略で
買われすぎ、売られすぎの判断を行おうとするテクニカル指標です。
MT4をインストールすると最初から入っているインジケータの1つでもありますので
利用したことがある人も多いのではないかと思います。

よく言われているのが
・RSIが70%を上回ると買われすぎ(売目線)
・RSIが30%を下回ると売られすぎ(買目線)
・一般的な期間は14(MT4の初期設定も14)

といったところですので、ものすごく単純なEAを作ってみます。
・1ポジションのみ
・0.1ロット固定
・固定利確(設定変更可)
・固定損切(設定変更可)
・RSIの計算期間も固定(設定変更可)
・RSIが設定値以上でショート
・RSIが設定値以下でロング

初期設定として
・利確20pips
・損切20pips
・RSI計算期間14
・RSI70以上でショート
・RSI30以下でロング
として2018年1月1日~2018年5月31日までテストを行います。
結果は・・・

テスト結果

テスト結果

はい、右肩下がりですね、よくある手法で右肩上がりになるほど甘くはなさそうで、非常に残念です・・・
ではこの単純なEAで勝てる設定値はあるのでしょうか?
というわけで今度は最適化という作業を行ってみます。
今回シャチ丸が作成したRSI_EAは利確、損切、RSIの期間、エントリーするための指標(買われすぎ、売られすぎの値)が設定変更可能なので
こんな感じに設定してみます

最適化設定値

最適化設定値

組み合わせとしてはかなりのパターン数がありますが、
ここは遺伝的アルゴリズムでそれなりにいいパターンを探すことが可能です。
最適化の結果はこちら

最適化結果

最適化結果

今回は利益が大きい順に結果を並べて表示しております。

もしEAを開発する場合、単純に利益が多いものを採用すればよいかというと、そうではありません。
例えば取引回数を見てください、1番利益が出ているものは半年間で9回しか取引しておりません。
これでは取引回数が少なすぎてロジックに有用性があるのかの判断に使えませんね、
それに、いくら利益が出るといっても1年間に18回しか取引しないプログラムを使いたいと思うでしょうか?
というわけでその他の値から全体的にバランスがよさそうなものを見繕ってみると・・・
利確30pips、損切60pips、RSI計算期間14、RSI80以上でショート、RSI30以下でロングの設定値がよさそうです。
上記パラメータの場合、利益は35570円と半減してしまいますが、取引回数も80回とそこそこあり、ドローダウンも17.99%と20%を下回っております。

最適化後テスト結果

最適化後テスト結果

半年間右肩上がりのEAができたので、ではこれを運用しよう!と思う方もいるかもしれませんが、残念ながらこの設定では不十分です。
どうして不十分なのかについてですが、これは次回に触れようかと思います。

記事が長くなってしまいましたので、今回はここまでとさせていただきます。
では次回の更新をお楽しみに~

PS.システムトレーダーと名乗ってはおりますが、
EA開発者と名乗ったほうがよいでしょうか悩んでいるシャチ丸です。

-EA開発小話